広告資料館 2012年3月 「サントリー 天然水」


毎回の視線誘導理論に基づいて今月の折り込み広告に触れると、二人の子供をアイキャッチにして、左上の「SUNTORY天然水」からスタートしてサブキャッチ「サントリー天然水の宅配サービスが出来ました」へ繋ぎ、金額、フリーダイヤル、サイトURLへと矢印状の囲みで右へ右へと誘導します。ゴール地点の右下には商品写真(プロダクツフォト)を置いて背の高いサーバーは写真と重ねて、少女の顔へと誘導され、ネバーエンディングストーリーの様に、一周しています。計算された見事な広告です。しかし綺麗にまとめるあまり、広告としての販売に繋がる力が弱くなっている様にも感じます。この広告での反応率がどれほどか知り様もありませんが、見事に計算された広告だから効果が高いとは言い切れないのも難しい所です。
以前、本製品のパッケージについて「南アルプス」の表示力が弱すぎる事を指摘したところ、事情をよく知る方に、南アルプス以外に阿蘇、奥大山の天然水を販売していて、3種の統合した表示なので南アルプスは、差し換え用程度の表示にしているのでは無いだろうか、と教えていただきました。制作の現場では色々な力が働き、一方向の物の見方だけでは分からない事も多いのも事実です。